アプリ開発でオフショア活用する際のコミュニケーション設計

      2017/03/15

コミュニケーション不全でオフショア開発は失敗する

スマホの普及と共にアプリは爆発的に増え、個人でもアプリ開発を行う人も出てきています。もちろん多くの企業もアプリ開発に関わっており、アプリ開発のためのエンジニア需要も高まっています。

しかし、アプリ開発のスピードに対して日本のエンジニアの数が足りない、あるいはエンジニアのコストがかかりすぎるため国外へ外注するオフショアを利用する企業も珍しくはありません。

オフショア開発は物価の安い発展途上国に仕事を発注することで人件費を3分の1ほどに下げることができるメリットがあり、少ない資金でアプリ開発を行うためにはきわめて合理的な選択であると考えられます。

しかし、オフショア開発は国外に発注する以上考えたい課題もあります。それが言葉の壁や文化の違いです。

まず、発展途上国の公用語といえば英語なので英語で現地のエンジニアとコミュニケーションをとれることが第一です。そのため、こちらが英語を覚える手間は当然かかりますが、オフショア先の労働者も英語をしっかり理解しているとは限りません。それどころか英語やエンジニア用語の理解が不十分であることから想像以上のコストがかかることがあります。

また、オフショア開発を担当する技術者が必ずしも熟練労働者とは限りませんし、アプリ開発を得意とするかも未確定です。そのため英語ができたとしても円滑なコミュニケーションが取れずに困ってしまいます。つまり、こちらの要求水準を満たすどころか、こちらからの依頼を正確に伝えることさえも難儀してしまうのです。

よって、こちらが管理を怠れば全く違う成果物が出来上がることも考えられます。また、お互いの慣習の違いから納期の認識がずれることもあります。もし、ミスコミュニケーションで問題が起きてしまったらそれを解決するための人件費がかかりますし。場合によってはその仕事を国内に引き上げなければいけないという場合もあります。これではオフショア開発の意味がないどころかかえってコストが高まってしまいます。

アプリ開発でオフショアを利用する上では単純な人件費以外の部分にもしっかりと注意を払うことが重要です。アプリ開発には初心者のエンジニアにできるものから熟練技術者を確保死ななければいけないものまで様々な難易度があることもコミュニケーションを難しくしています。

オフショア開発におけるコミュニケーションをうまく行うために

ただし、アプリ開発に必要な技術は発展途上国でもしっかり学ぶことはできますし、アプリ開発で実績を出している現地の技術者やアプリ開発におけるオフショアで成功している企業があるのも事実です。

アプリ開発を国外へ外注するときはどのようなポイントを考えてコミュニケーションデザインをすればよいのでしょうか?

まず、ミスコミュニケーションを避けるために連絡は綿密に行います。国内での発注のようなコミュニケーションは難しいので、条件定義の理解ができているかどうかや、こちらの要望通りに進捗しているかどうかをことあるごとに確認することが重要です。そのために、現地に常駐の管理者を派遣することも一つの方法です。これならオフショア先の状況を逐一確認することが可能です。

つぎに、コミュニケーション力が高い人を確保することです。これはわが国の就活のように「話が面白い人」という意味ではありません。英語やプログラミング言語の意味を正確に理解できる人です。このような点に気を付けるだけでもこちらの要求からのずれを最小限に減らせます。さらに、東南アジアの労働者なら日本語が通じる可能性もあります。日本語でのコミュニケーションができれば英語以上にお互いの意思を合わせやすくなるので同じ技術を持っているなら日本語も使える技術者と契約したいものです。

そして、相手を良く知ることです。確かにアプリ開発におけるオフショアの利用は人件費を安くできますが、だからと言って現地平均月収で技術者を雇うことはリスクになります。その人がどのくらいの技術を持っているのか、何を得意とするのかをしっかり見極めたうえでプロジェクトを任せることが大切です。いくら高水準とはいってもブリッジSEでも月収15万円もあれば十分ですし、チームリーダーでも月収9万円ほど、メンバーなら月収5万円ほどで働いてくれます。それでも、平均月収は3万円ほどなので十分に好待遇というわけです。
もし、継続的に仕事を行ってほしい労働者が見つかった場合はラボ契約をすることもおすすめです。

まとめ

このようにオフショアは日本ではないコミュニケーションの問題が発生します。さらに、現地の労働者たちは日本と文化や仕事感が異なるためこの点も気を付ける必要があります。特に知っておきたいのが「契約通りに働く」という点です。日本の労働者は納期を守るために進んで残業を行いますが、現地労働者は契約に従う場合や家族を大切にする場合が多いです。この点もコミュニケーション設計の必要な理由となります。





日本のアプリ開発環境とオフショア化の活躍シーン